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2_3 職務給制度は、成果主義からの撤収に有効か? 
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最近、間違った成果主義の導入で、職場に混乱を起こし、
前の職能資格制度に戻す訳にもいかず、一つの着地点として、職務給制度導入があるという。

また、人事制度改革の必要性を痛感しながらも、他社の成果主義の失敗を横に見て、
職能資格制度から、最後の選択肢として、職務給制度に移行という職場もあるようです。

そんな背景からか、今、職務給制度が脚光を浴びている?
しかし、米国などで広がった制度、米国で発達した制度といわれるこの職務給制度。
米国で、何故これが発達したのでしょうか。
考えてみて下さい。
多民族国家米国においては、職場の各ポジションで、「汝、何を為すべきや」を明確に規定する事は、組織管理に必要不可欠であった。
これは、米国の実際の職場を観察したら、その事は理解されるでしょう。

日本人が、米国で職場の見学をさせてもらっている時の情景を思い浮かべて下さい。
そこで、訪問者、聞き手の日本人が、先方の訛った、あるいは、自分のヒアリング能力を超える流暢な英語の説明に困惑していれば、
日本語の解る、日本語を話せる韓国系の米国人が登場し、
元の説明者、アラブ系米国人の説明を翻訳して説明してくれる、そんな情景は珍しくない。

米国の職場では、皆、異なる民族の文化を背負って、新天地米国での可能性に賭けて戦っているのです。
そこには、全世界から、多数の民族が集っています。
同じ民族が阿吽の呼吸でコミュニケーションを行っている日本の職場とは違います。

日本の職場では、パートタイマーでも、ベテランの御婦人は、
技術部門、開発部門の創ったメモ程度の回路図のみで、製品を組み立ててしまうような技を見せる。
その分、日本の技術部門は楽をしています。
しかし、米国ではこれは通用しません。
技術部門は、立体図、プラモデルについてくるような、あの、言語、文化が異なっても、
同じゴールに達するような、厳格な情報を伝えねばならないのです。

そんな組織、環境の中に、必然的に求められた、職務記述書は、大変、内容も明確、厳密なものを要求されます。
このポジションのリーダーは、これこれを職務内容とし、対応する各セクションとのやり取りはここまで行うと。
そこまで、書かないと、規定しないと、何が起こるか解らないのです。
日本の職場で、それが有効でしょうか?そこまで必要でしょうか?

そして、かの国では、人々は、そこに規定された範囲を厳格に履行し、余分な事には手を出しませんでした。
しかし、この方法にも弱点があったのです。
「ジャパンアズナンバーワン」と言われた日本には、人事考課に「協調性」といった項目がある。
そうだ、「チームワーク」も重要だと気が付いたのです。
しかし、これは、職務給制度における職務範囲を曖昧にさせる厄介な項目です。

能力あり、エネルギーのある人は、組織の遠くまで手を伸ばします。
そして、職務記述書では表現されていない領域にまで走って行きます。
職務記述書などあっても、有名無実です。記述されていない業務を創造、業務の範囲も拡大していくでしょう。

職務給制度では、担当職務の重要度、職務の重要性、役割の重さで、ポストに応じて賃金が変わるシステム。
下の図は、その仕組みをイメージとして描いてみました。
各ポストには、職務の重要性、役割の重さで、対応する年俸を示しています。

この制度では、まず組織を描き、次に各ポストの役割を規定します。
そして、この役割、職務の重要度から、ポストに値段を付けます。
現実の職場においては、既に、組織はあり、各ポストには、各々メンバーが存在しています。
その現実を頭の中から消し去って、純粋に、抽象的に、理想の組織、その各ポストの機能を規定し直すことを求められます。

組織機能の見直し、大変意味のある作業です。
しかし、現実の各ポストで、実際のメンバーが担っている、現在の職務内容は、担当が変われば、守備範囲も変わってしまう。
その現実を超えて、厳格な職務内容の規定は、大変難しい作業となります。
また、ポストの値段は誰がどのようにして決めたらいいのでしょうか?

組織の中に居て、全体を見渡す経営層、あるいは、人事担当部門には、イメージはあるかも知れません。
しかし、それを金額に結び付けることは易しくはない。
組織のメンバー全体が納得できる数値の提示は難しい。
ここを乗り越えるには、コンサルタントなど、外部機関の参加が有効になります。
必須になるというべきでしょうか。

日本には、米国のような、企業の枠を超えた、職種別組合がなく、
同じ職種であっても、相場といった数値、給与決定に有効な情報が得られない。
従って、給与は、その企業、その組織の中での、相対的に妥当な数値を求めることになります。

ポストの値段、経営層、あるいは人事部のまとめた案を外部機関、コンサルタントなどの、
第三者の意見を拝聴することで、それを活かした部分修正を答とします。
組織の内部のみで決めたものではない、これが、制度改革を納得させる大きな助けになります。

ポストの値段は決まった。
次は、そこに配するメンバーの選択です。
図の例では、統括部長より、東京販売課長の方が、年俸が多い。
ここを誰にするか。

この部門の合計五つのポストに配する候補者は、田中信弘氏から、木村幸太郎氏まで、六名。
全てに積極的ではあるが、ミスの多い田中氏。
商品知識は抜群ではあるが、後輩を育てることが弱い渡辺氏。
商品の理解度には不安を感じさせるが、客を掴んでおり、数字としての実績を着実に積み上げる鈴木氏。
皆、一長一短、誰がどのポストに相応しいか、簡単に答は出てこない。

各ポストに年俸が決まっているのであるから、各人のポストを決めること、これ自体が人事評価でもあります。
従って、評価に求められる納得性、公開性がここでも問われることとなります。
さらには、決められたポストで、その年俸に相応しい成果があったか、
ポストの年俸は、あくまで、額面金額として、評価を行うとすれば、
職務給制度は、ポストの評価、配置への評価、成果の評価と三重に、評価の妥当性を問われる制度です。

ここで、この評価方法、評価結果が納得を得られないようなものであったら、
大胆な制度故に、職場の混乱、士気低下などのマイナス作用も大きくなるでしょう。

考課基準の設定の方法にもよりますが、資格制度の方がまだ、同位の者の比較が容易ではあり、
全体的な納得が得られると思われませんか。
ポストの職務記述書は、この変化の激しい時代、何年も改定しなければカビが生えてくるでしょう。

従来の人事制度の問題点、それを制度の形にあるとの思い込みがありませんか。
解決せずに引き摺ってきた問題、それは、評価の方法であり、その結果の処遇への反映方法にあったのではないでしょうか。

御参考ページ・・・職能資格制度は蘇生する、その鍵は何か」 「考課反映計算方式」

(2002/10/06)

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